鹿児島中央駅近くの歯医者さん
ある歯医者さんでは、むし歯と言われ、治療しないといけないと言われたのに、別の歯医者さんでは治療しないで良いと言われた、
もしくは、ある歯医者さんでは、むし歯が無くメンテナンスしてたのに、他の歯医者さんに行ったら、むし歯がたくさんあると言われた。
そのような経験はありませんか?
これは実は、どちらも正しいのです。
つまり、Aという歯医者さんでは、治療する基準の虫歯であり、
Bという歯医者さんでは、経過観察したほうが良いむし歯なのです。
これは、歯医者さんの価値観によります。
治療したほうが良いという歯医者さんは、
「この虫歯を放置していたら後で大きくなると思うので、削って埋めましょう」といいます。
治療しないほうが良いという歯医者さんは、
「この虫歯は、進行していないむし歯で、歯は削らないほうが良いので予防しましょう」といいます。
これは、どちらも正しい。
患者さんがどちらの価値観を受け入れるかです。
そもそも虫歯の基準とは、なんなのでしょうか?
昔は、
初期の歯の表面だけがボソボソになるCOと呼ばれる脱灰(もしくは着色)、
歯の表面にあるエナメル質と呼ばれるところに虫歯が進行しているC1といわれるエナメル質う蝕、
エナメル質と歯の命である神経の間にある象牙質というところに、虫歯が進行しているC2とよばれる象牙質う蝕、
歯の神経がむし歯で汚染されてしまったC4と呼ばれる状態の虫歯にわけられていました。
歯医者さんによっては、COでも削って詰めて法が良いと言われる場合や、逆にC1では削らないほうが良いと言われたり、ある歯医者さんでは虫歯は無いと言われたが、違う歯医者さんでは、むし歯だからけっずって埋めたほうが良いと言われるなんてことは、よくあります。
しかし、患者さんの気持ちとしては、むし歯と一度言われてしまったので、とても気になってしまい、どうしたらいいか悩むし、怪しいのであればいっそのこと削って埋めたほうが良いのではないかと考えがちです。
しかし、ここに落とし穴があるのです。
歯は、治療してしまうと、基本的に歯人工的な詰め物やかぶせ物が入ります。そして、それらの人工物は必ず劣化してしまいます。
劣化の速度は5年から15年ほどで、セラミックのような高価な自由診療でさえ、必ず寿命が来ます。
つまり、劣化するたびに、むし歯ではないのに再度治療をしていかなければならず、治療するたびに、歯はどんどん削られていき、最初は小さな怪しいむし歯だったのに、いつの間にかとても大きなかぶせ物になてしまったということはよくあります。
また、怪しいむし歯というのは、基本的には虫歯のバイ菌が活動していなかったり、フッ化物等で予防しておけば進行したりしないむし歯ということですので、基本的に歯を予防しておけば、一生怪しいまま一度も治療することなく歯も健康な状態で残すことが可能です。
ただ、注意して欲しいのは、あくまで怪しいむし歯もしくはC1とよばれるエナメル質だけに虫歯がある状態であれば、予防して経過観察することが可能ですが、
C2と呼ばれるような象牙質まで虫歯が進行している場合は、治療しなければなりません。
当医院では、他の歯医者さんでCOやC1のようなう蝕を削ると言われても、そのようなむし歯は、なるべく治療せずに予防していくほうが歯の寿命が延び、あとで良かったと感じてもらえると考えています。
虫歯の治療に関して、虫歯を削るか削らないかのまとめは以下のようになります。
・虫歯を削るか削らずに残すかは、歯医者さんごとの価値観の違い削るという歯医者と虫歯じゃないから削らなくてよいという歯医者さんがいる
・怪しい虫歯や予防できる虫歯は、なるべく削らないで予防したほうが良い。
・C2のような、歯の象牙質と呼ばれる場所まで虫歯が進んでいる場合、治療しなければならない。
・歯は治療すると、人工物に置き換わる。その人工物は数年ごとに劣化や壊れたりしてまた治療していかないといけない上に、人工物であるということは、結局、劣化するたびに治療しないといけなくなり、生涯的に歯の寿命を縮める可能性がある
・虫歯(COやC1)は進行しないようにすることが可能で、進行するのを恐れて安易に削るのは、歯にとって良くなく、進行しないように予防し、一生怪しいまま1度も治療しないことを目指すのが良い。
・虫歯のサイズが小さいが、どうしても治療したい、もしくは、治療しないといけない虫歯でも、なるべく歯を削りたくないという場合は、コンポジットレジン(保険適用の白い詰め物)が最も歯を削らない
・虫歯が新しくできたり、進行しないように定期的に歯医者さんで予防を行うことが最も重要。
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